「っ……」

「……っ!!」

ぎゅっと抱き締め合いながら、私、白石アンナと中山新太は大した時間差もないまま眉を寄せてグッタリと互いに身を預けた。

「なに……?!今日はいつもと違うじゃん」

私は自分の上で荒い息をする新太を見て少し笑った。

「そう?昨日、エッチなビデオ見たから興奮してたのかも」

「キモ」

「なんだよ、俺がキモい男じゃダメ?」

私はフフフと笑った。

「別に。アンタに何にも求めてないもの。さ、飲みにいこ」

私はしつこく絡む新太の腕を丁寧にほどきながらベッドから出た。