美月が教室に入り、自分の席につくと、五人のクラスメイトが美月を取り囲んだ。




美月は怒りに満ちたその五人の顔を見て、言葉も出せず、首をすくめた。




「美月、あなたでしょ。

目なし女の呪いを呼び寄せたのは!」




「昨日のグループLINEを見たわ。

目なし女が一番憎んでいるのはあなたなのよ」




「美月、お前は目なし女のことを知っているんだろ?

お前は目なし女に憎まれるような何かをしたんだろ?」




「私は目なし女のメッセージを見たのよ。

目なし女はメッセージの中でこう言っていたわ。倉本美月を問いただせって……」




「美月、お前の知っていることをオレたちに話せよ。

お前のせいで、みんなが迷惑しているんだ」