「由羅、行くぞーっ」

「ああ」


由羅と颯を含む忍一行は、朝早くに里を出た。


霧の隙間から、うっすらと陽の光が差す。


「美影は、…今日もか?」

「…そうだな」


美影は初依頼以来、家から出られずにいた。

そして、人が変わってしまったかのように、以前のような無邪気な笑顔を見せなくなった。


「まぁ仕方ねぇよな。初の依頼で殺されかけたんだから。植え付けられた恐怖は、なかなか取り除けねぇか…」