今日のご飯は何でしょうね~。

 お腹がすきました。きゅるきゅるいいそうです。あう~…。

「ッ!!」

 背後からなんだかすごい気配。振り返ると同時に、右腕を掴まれてしまいました。
 速すぎです!!?

「あんた、情報屋だろ!?」

「ッ!!?」

 聞き覚えのある声。ゆっくりと視線を上に向けると、そこには予想通りの人物。


 …なんだか今日は彼に振り回されっぱなしですね。


 神野くん…。


 神野くんは肩で息をしながら、私の腕を離さないというようにしっかり握っています。

 とりあえず、変声機の電源をいれて…。

『手を離せ』 

 ふむ、ちゃんと電源は入ったようです。しっかり声が男性の声になってます。

「逃げないか?」

『取引がしたいのなら、連絡先を探し出せ。それがルールだ』

「違う!…違くないけど…。でも、俺はあんたと取引をするだけの関係になりたいわけじゃない!」

 神野くんの声は必死で、彼の本気さが伝わってきます。さて、私はどうするか…。