ケータイ小説 野いちご

Airis

◇ Ⅰ
真鍋side




チクタクと時計の針がなる音が、
静かな診察室に響く。


とりあえずカルテに優苗の名前を書くと、診察台に寄って呼びかけた。



「……優苗、ちょっと前あけるよ」



一応確認を取ってから、
優苗の着ている服の前をあけた。


心音は特に異常なし。


だけど……



「喘鳴出てんの、自分でも分かってるでしょ」



若干聴こえるぜーぜーという音。

さすがに聴診器じゃないと分かりづらいけど、本人には分かるはず。





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