ケータイ小説 野いちご

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大好きなきみと、初恋をもう一度。

*.君に伝えたい想い

***


文化祭当日。

高校生になってはじめての文化祭だから、始まる前からどきどきしていた。

「他校の男子と出会うチャンス!」

教室のドアの前に立って、沙耶はとてもはしゃいでいる。

「沙耶はさ、どんな男の子が好きなの?」

「えっとね、かっこよくて優しくてサッカー部で勉強できて気遣いハンパなくてそれからね……」

「多すぎ!」

わたしはあきれた笑みを浮かべながら沙耶の肘をつついた。

「食べ物も楽しみだよね。焼きそばとかたこ焼きとか。ポップコーンも食べたい!」

パンフレットを開いた沙耶は瞳を輝かせていた。

昨日の夜はたくさん泣いた。

頭が重かったけれど、今日は余計なことは考えないで楽しむ。

せっかくの文化祭だもん。

隣にいる沙耶も、わたしと校内をまわるって楽しそうに言ってくれたから。


沙耶とわたしは10時から11時のお会計係りだった。

駄菓子の売り上げはそこそこ。

ラムネや棒つきキャンディーなどが売れていた。

「お昼過ぎくらいになったらもっと売れるかな? 人まだまだ来そうだし」

交代の時間になり、賑わう校舎の廊下に出た沙耶は大きめの声でそう言った。

「だね。様子見て忙しそうだったら手伝ってあげよう」

わたしの言葉に沙耶はうなずいた。

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