ケータイ小説 野いちご

私にモテ期がやってきた

4人の男たち
 ①大好きな兄の親友

3月最後の土曜日。
私は目覚まし時計を止めると、すぐにベッドから起きた。
洗面所で顔を洗うと、
「おはよう」と言いながらキッチンに入る。
そこでは、お母さんが朝食の準備をしていた。

「おはよう智美。
今日も部活だったっけ?」
お母さんが目玉焼きをお皿に乗せながら聞いてきた。

「違うよな。
今日は部活じゃなくて、大和とデートだよな?」
そう言って、お母さんからお皿を受け取り、ダイニングテーブルでロールパンを食べ始めたのはお兄ちゃん。
その言葉に、コーヒーを飲んでいたお父さんの顔が引きつったのが分かる。

「はい、智美」
もう1皿、目玉焼きを乗せたお母さんは、それを私に渡した。
私はお箸を持つと、ダイニングテーブルまで運んで、「いただきます」と言って食べ始める。
すぐにお母さんも来た。
そして、
「今日は大和くんと何処に行くの?」
と、聞いてくる。

「えっ、あぁ…。
隣町のショッピングセンターまで行くの。
大和先輩、服が欲しいって。大学は、制服じゃなくなるから…」
私が答えると、
「そっか、そうだよな!
今度から、全部私服になるんだもんな。
俺も今日、隣町のショッピングセンターまで買い物に行こうかなぁ」
そう言うお兄ちゃん。

「こら、啓太!
智美と大和くんの邪魔をするのはやめなさい!」
すかさずお母さんに怒られた。

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