閑散とした学校の屋上に、私はいる。



椅子や机が転がり、所々には血の跡がある血なまぐさい屋上。


“普通” の光景じゃない。


普通の人が見たら逃げ出すような場所。



それでもここが、私の居場所。



私の全て。



「咲誇」



ふと呼ばれて振り向くと、強く引っ張られて抱きしめられた。



「咲誇……愛してる」



愛しい声で、囁かれる。



嬉しくて、笑みがこぼれた。



「私も……愛してる、翠斗(アキト)…」


「お前は、ずっと俺の姫だ」



深い口づけを落とされる。