『キャツ』

もう最悪。新品のチマチョゴリだったのに。ぶつかられて汚れちゃうなんて!

『だ、大丈夫ですか?』

大丈夫じゃないわよ。

『大丈夫です。すみません。』

一応、謝るわ。

『肘。血が出てます。すみません。こっちに来てください。』

えー?な、何でよ。もおー!何この男。


何故私を連れて行く?

『これを貼ってみてください。あのそれと。』

『なっ、なんですか?』

『お名前は?』

『どうして言わなきゃいけないんですか?ありがとうございました。さようなら!』

もう最悪。ホントついてない。だけど。あの男やけに小綺麗だったよな。