―――2年前。



両親が交通事故で亡くなった。



トラックとの衝突事故だった。



即死だったそうだ。


一緒に乗っていた私は奇跡的に助かったんだ。



両親がいなくなってしまった私は、自分を責めて毎晩泣き続けた。



そんな時、私は桜風に出会ったんだ。




「なあ、如月花恋。桜風の姫にならねーか?」


突然だった、彼が話しかけてきたのは。


「桜風…?」


桜風はこの学校では有名で誰もが知っていた。


「そうだ。姫にならねーか?」


どうして…私が、姫に?


「お前を、守ってやりてぇと思うんだよ。すべてのしがらみから。

 ずっと前から好きだった…。」


そう言ったのは、総長の透だった。





いきなりの告白にはビックリしたけど、


ここが私の居場所なのかもしれない、そう思ったんだ。