夏休みもとっくに終わって、季節は秋。


最近あたしには、どうしても気になる事がある。




「直はさ、どうしてそうなわけ?」


「だから何がだっつの!言われた通りやってんだろが!」


「俺が気付いてないとでも思ってる?業務中ちょこちょこ女の子の所でサボってんの知ってるんだよ?」



「業務はちゃんとこなしてるんだからいいだろー!?」


「簡単な業務に倍の時間食ってんだよ。業務くらい真面目にやれ。幹部から外すぞコラ。」


「はい……ごめんなさい……。もうしません。」



じぃぃーーーーーーーーーーー。



「ん?茉弘?どうしました??」


あたしの視線に気が付いて、恭があたしを振り返って微笑む。


ほら。


また、これだ。


「別に?」


あたしは、プイッとそっぽを向く。


「別にって……今見てたでしょ?」


恭は直から離れて、幹部室のベッドでクッションを抱えて座っているあたしの隣に座る。


そして、頭を撫でてくる。