随分と長い夢を見ていた気がする。
温かくて、心地良い所に堕ちていく。
そんな夢──
「……ん……」
鳥のさえずりに誘われるように、ゆっくりと目を開けた視線の先には、カーテンの隙間から射し込む冬の日射し。
雲一つ見当たらない、澄んだ薄い青の空が結露した窓の合間合間から覗く。
まだ虚ろな頭を起こすように、ゆっくりと瞬きをすると、あたしは気怠い身体をゆっくりと起こした。
「寒……」
あれ?
ここどこだっけ?
あたしの部屋?……とは違う?
あたしの身体からスルリと毛布が滑り落ちる。
それを確認したと同時に、あたしは目に写るその光景に固まらざるを得なかった。
あたし……スッポンポン……!!
ポンッ!と頭に浮かんだスッポンが走り抜けて行くと、徐々に蘇ってくる昨夜の記憶。
……そうだ……あたし……恭と………………
ボンッ!と音を立てるように顔が赤くなったのが自分でも分かった。