ー2年前ー


「ほら早く、行ってこい!」


「え、え、や、やっぱり無理!」




私にはずっと片想いの人がいて、何回も
告白のチャンスを逃してきた。


そう、いつもこんなふうに直前で諦めてしまうのだ


せっかく友達も後押ししてくれているのに




「よし、今日こそは……」


私は手に強く握った手紙に



お願いします




と願いこめて

誰もいない教室で静かに深呼吸をする


もうじき
わたしの友達が彼をここへつれてきてくれる。



「いいから、いいから、きて!」

「な、なんだよ」


ついに来てしまった


ガラガラ!!


教室に彼は、押し込まれ

私の友達はピースをしてドアを閉めた




「あ、えとユキくん!!!」


「あ、うん…」




「これ、読んでくだ…さ。それじゃあ!」



私は、手紙を手放した瞬間教室から
ダッシュで逃げた