ケータイ小説 野いちご

生徒会の白雪姫

第二章
思いがけないアプローチ

「・・・・・・」


「雪ちゃんが怒鳴るなんて珍しいね」


 携帯を見つめ黙っている私に鳴海は読んでいる雑誌から目線を動かさず尋ねてくる。


「・・・先輩に、謝らなきゃ」


 今のは明らかに八つ当たりだ。


 先輩は何も悪くないのに、思わず苛立ってしまった。


 なぜか先輩には、先輩にだけは聞かれてほしくないとどこかで思っていたのだ。


 はぁ・・・こんな自分が嫌になる。


「そんなに落ち込まないで。謝るのは明日でもいいんじゃない?」


「・・・そうかな?」


「それに今は、他にも考えなきゃいけないことがあるでしょ?」


「そう、だね・・・」


「ふふっ、今日は珍しい雪ちゃんをたくさん見れて私嬉しいな~」


 ニコニコしながら見つめてくる鳴海に私は不安げな目を向ける。


 確かに、今日は鳴海の前で色んな私を見せている気がする。


 私は今日あった事を最初から思い出す。


 事の発端は今から約11時間ほど前まで遡(さかのぼ)る。

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