「お、奥村先輩っ 私、奥村先輩のことが、ずっと前から好きでしたっ 私でよければ、その……付き合ってください!」 廊下で見かける度に目で追っていた先輩に告白した。 あの時はまだ優しく笑う先輩の顔なんて見たことなくて、告白する時も鋭い視線にビクビクしてたっけな。 まさか付き合ってくれるなんて思ってなくて、 「いいよ」 って言ってくれた先輩にびっくりした。 「何驚いてんの?」 そう優しく笑う先輩を、あの時初めて見た。