自己紹介が終わって、休み時間に入った。

みんな新しいクラスで友達を作ろうと、必死に話しかけている。

「めーいっ」

後ろからツンツンとつつかれた。

「ん?何?」

「琉聖くんかっこよくない?」

「えっそうかな?ってか名前呼び?早くない⁉︎」

「なになにー(ニヤニヤ)ヤキモチかな?」

「いや…あいにく、わたしああいうのは…違うんで…」

ちょっとわざとらしく引き気味に言ってみた。

「えっ!何それ⁉︎なんかわたしの趣味悪いみたいなんですけどー」

架恋は腕組みして怒ったような素振りを見せる。

「ははっ、違いますよ(笑)」

架恋ってなんかいじりがいあるなー、なんてそんなこと考えちゃうわたしですw


「あっねえねえ芽依、早速モテてるよ〜」

ん?

架恋の視線の先をみると、女子に囲まれる蒼石くんの姿が目に入った。

というか…女子に見られてる?が正解かな?

うちのクラスの女子は、臆病なのかみんな窓側に集まってチラチラ見たり、蒼石くんの隣の小川に話しかけて、たまに蒼石くんに話を振ってみたり…

架恋と違うわー…

あっ!

目があった。

蒼石くんがこっちを振り返ったのだ。

どうしたんだろ?

ジッと見ていたら、また振り返られた。

なんか怖かったから、ニコってしたらかえしてくれるかなーなんて考えて、笑顔を作ってみた。

すると…

蒼石くんが席を立ってこっちに歩いてくる。

えっ?

わたしなんか悪いことしちゃったかな?