転校してから、かれこれ数ヶ月。



クラスにも馴染めてきたし、大切な人も出来た。



いつも通りの教室。



いつも通りの風景。



唯一違うのは、隣に君がいないこと。



「えー、有賀は今日付で休学になった。家庭の事情ってやつだ」



朝のホームルームで、だるせんが言った。



相手はいつも通りに、だるそうに言ったのかもしれない。



その言葉は俺に、孤独を感じさせた。



金城も、和希も俺と笑っている、



けれど、やっぱり心が求めているのはいつでも隣で笑ってくれた人だった。



有賀 咲。