ギュルルルル……



「うっ……」



私は舞台袖でお腹を抱えて座り込んだ。


やばい、さっきから何回トイレ行っただろう。



「葛西さん、もうすぐー……って、また?」


「清水くん……。大丈夫だけど、緊張しすぎて……」


「もうすぐ出番だけど、緊張することないって!リラックス!」



そう言われても……


私は少しだけ顔をのぞかせて客席を見た。