僕の名前はフラン。
フリーシア王国の騎士だ。


今は王妃になったユキさま付きの騎士だ。



“ユキさま”と言っても、中身はあのユキなんだから。
しおらしく王妃さま会なんてしているはずもないのだけど。




「おーひさまっ!」




今日も今日とて、城下に遊びに来ているユキのお供。
小さな子どもに捕まったユキを尻目に、道の真ん中では邪魔だと建物の側に寄ったところ。




「お疲れ様です」




可憐な上品な声が聞こえ、ハッと顔を上げる。
そこは、小さな甘味処だったようで、店の中から顔を覗かせたウエイトレスの様だった。
真っ白なレースのついたエプロンをつけた、綺麗な金髪の髪の長い女性。

年上、だろうか落ち着いた雰囲気の彼女に思わず見惚れていた。




「あ、ああ。すみません」

「ふふ、いつも王妃さまと一緒におられる騎士さまですよね?」

「あ、はい。フランです。王妃付きの騎士です」

「エリサと申します」

「エリサさん・・・」