私たちはそれから家に帰っていつものように、お風呂に入って寝た。






私は綺麗な星空のことは、もう頭になかった。






それよりも幸治さんの言葉、そして最後に交わしたキスを思い出してはにやけて、なんとか眠りについた。






その翌日も、その次も、特に二人の生活は今までと変わらなかった。






幸治さんは、私がおちつくまでと言っていた。






私は幸治さんが私のことを想ってくれているのに、あれっきり何もないことが残念で仕方なかったけど、それは私が今、考えないといけないことではないことだと分かっている。






一番は大学を進級すること。





早く大学生活にも慣れて、幸治さんに認めてもらうこと。






そこから私は、毎日勉強に励んだ。






早川先生から借りたノートはほぼ暗記できるほどになっていた。






あのノートのおげで、講義にはしっかりついていけていた。





季節は冬を過ぎ、春になり、私はとうとう進級することができた。