翌日、アメリカからの長旅の疲れが取れないまま、私は病院へ向かった。




昨日、幸治さんとのマンションに着いて、ホッとしたのか、すぐに寝てしまった上、疲れがドッときていた。
今日はあまり体調は良くない。





病院へ着くと、いつものように呼吸器内科の待合で診察を待った。







30分が経ち、呼ばれた時には寝てしまっていた。
私の顔を覚えてくれていた看護師さんに肩を叩かれて起きた。





「ごめんなさい、つい寝ちゃいました。」




そんな会話をしながら診察室に入ると、進藤先生が待っていた。




「やぁ、久しぶりだね。
元気にしてた?」





と挨拶され、私は嘘をついて、体調は万全だったと答え、手に持っていたお土産を渡した。




「わぁ、ありがとう。
悪いね、気を遣わせちゃって。



あ、お土産もらったからって、検査はちゃんとやるからね!」





「えー!」





と言う私に、看護師さんまでも笑っていた。






検査はいつものように聴診から。
やはり進藤先生の聴診もいつもより念入り。
そしてお父さんと同じように、




「最近、発作は出てない?
胸の痛みはない?」





と聞かれる。もちろん、同じように答えた。
そして、喘息の検査だけじゃなく、その日は心電図までとって、検査は終わろうとしていた。





「かなちゃん、とても疲れた顔をしてるよ。
少し元気の出る点滴でもしてく?」





軽く尋ねる進藤先生。
私はすぐに




「大丈夫です!」





と答えた。





「今日は僕がもうあがるから、それまでやってきなよ。
もしかしたら、検査の結果も出ると思うし。」




なんて言われて、無理矢理点滴を打たれた。
私は気づいたら熟睡していた。