ケータイ小説 野いちご

妖の王子さま

壱ノ章
妖の世界へ




梅雨という時期は嫌いだ。
雨が嫌いな蒼子には、憂鬱で仕方がない。



教室の窓から外を見ると、相変わらず雨は降り注いでいた。




でも確か、午後からは曇りだと天気予報で言っていた。
天気予報は当てにはならないけれど、それだけは当たればいいと思った。





その願いが届いたのか、天気予報は当たった。
帰るころには雨はやみ雲の隙間から太陽まで指していたのだ。

太陽とはいえもう夕日に変わっている。





「・・・行ってみようかな」





せっかく雨が上がったのだ、あの丘に行こう。
あの丘から見える街の景色が好きだった。


地面がぬれているため座ることができないが晴れて天気がいい時には、ここに座り込んでよく景色を眺めていた。





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