七郎に向かって大ぶりで一太刀をいれる。


「っ!?」


それを受け止めた七郎は顔を歪め、力ずくで僕を押し返した。


ふむ、力はなかなかあるな。


僕は後ろに下がり、一旦距離をとった。


すかさず七郎が向かってくる。


僕と同じく大ぶりで一太刀いれてきた。


うわぁ~隙だらけ。


カウンターを打ち込みたいが、面倒なのでそれを交わす。


力はあるけどスピードはあんまりないな。


剣は‥‥‥‥遅くはないか。


僕がしていた仕事は、9~12歳までは主に暗殺を担当していた。


暗殺には気配を消す力と素早く敵をしとめる力が必要。


スピードで負けることはまずないだろう。


七郎が床を蹴って僕を攻めてくる。


小さい身体をいかして、刀を交わす。


「どうした!?攻めてこいよ!」


だんだんとイラついてきたようで、殺気をほんの少したけ感じる。


そろそろこの身体も馴れてきたな~


よし、攻めるか。


「じゃあ、遠慮なく♪」


床を蹴って七郎に向かって一太刀いれるが、それはあっさりと防がれる。


んー力を加減するのが面倒だ。


僕は出している力を本気にして七郎の木刀を弾く。


弾いた衝撃で七郎はバランスを崩す。


僕は、七郎が体制を立て直す前に‥‥‥‥


「なに!?」


七郎を思いっきり蹴った。


剣の修行しすぎて体術はそこそこだな。


すっ飛んだ七郎は床に突っ伏す。


起き上がる前に七郎の喉に木刀を突きつけた。