あちー、とそれぞれが口にしながら、ファミレスまでの道を歩く。


着いた先で、みんなが注文した後。


喉が渇いたと、行く前から口にしていたカナさんが、二回目のドリンクバーに向かった。


「あんなに飲んだらトイレ近くなるぞ」


カナさんの後ろ姿を見て、さゆりさんが呟くと、クスクスと笑う声が、私達のテーブルに響き渡る。

「もぉ~」って言いながらも、席を離れるカナさんも楽しそうで。




完全に気を抜いてた。



鞄の中から、こもった着信音が。
僅かな振動が私に届いた時。

妙に体が緊張する。


“響かも”


と。