彼と私は真逆だ。


「葉山っ!!なんだそのスカートは!!」


今日も校門で生徒指導の先生に捕まってしまった私。


「だって短いほうが可愛いんだもん。」


「はーやーまぁー!!少しは反省しろっ!!……ったく本当にお前と北村が幼なじみだなんて信じられんなっ!!」


はぃ、でたー。


幼なじみどころか、付き合ってますよー。


その、北村クンと。


私は後ろを向いている学年主任にべーっと舌を出す。


「北村っ!お前、葉山をどうにかしてくれよ。この問題児っ!!」


先生が話す先には、

キレイな黒髪
オシャレな銀色のフレームの眼鏡
学年主任よりも高い身長
長い手足

そして

綺麗な顔。


冷たい視線で私を見る美男子。


それが、北村 悠斗。


私の幼なじみで、中2から付き合ってる……ハズ。



「麻紀のこと、俺に言われても困ります。」


悠斗はそう言うと、スタスタと私の前を通り過ぎていく。


「ちょっと!!悠斗!待って!」


私は悠斗を追いかけながら、だんだん腹が立ってきた。


だって、仮にも彼女にあんな言い方なくない!?


私は小走りで悠斗に追いつくと、悠斗の腕を掴む。


「待ってよ!彼女のこと、ちょっとは庇ってくれても良くないっ!?」



「……学校で彼女とか言うな。」


悠斗は私の腕をはらうと、またスタスタと歩き出す。



なにそれ。


私は学校で悠斗の彼女だって言っちゃいけないの?


なんで?


じゃあ私と悠斗は一体何なの?