翌朝。


いつものように食卓についたあたしは、お兄ちゃんの顔をまじまじと見つめていた。



「なんだよ、俺の顔になにかついてんのか?」


気配を感じたらしいお兄ちゃんが、居心地悪そうに眉をひそめた。



いや、なにも。


ついてるどころか、欠点はどこにも見当たらない。



こうしてみると、お兄ちゃん、やっぱ美形だよなぁ……。


毎日見ているから特別なにも思わなくなってたけど、改めて見ると、ほんとに完成された顔立ちだ。


まるで、渉みたい……。




って、なんで朝からあいつの顔がっ!