「別に返事を急がせるつもりはありません。


お互い仕事もありますし。


でも、自分がなぜこっちの営業所に学びに来たのかあなたに果穂さんに会ってすぐに分かりました。


あなたと会うために俺はここに来たんだって…。」


「あの…その…」



こんな積極的にこられたのなんか初めてだし、すぐに彼氏がいることを伝えたいけど


嘘をつくのが苦手だから、彼氏について深く突っ込まれるとどう返していいのかもよく分からなくて言葉に詰まっていると



新井課長は少し困ったように微笑んだ。



「驚かせるような事を言ってるのは分かっています。


俺自身でさえ、こんな出会ってすぐに気持ちを伝えるような事をしたのは初めてで自分の行動に少し驚いてます。

3ヶ月はこっちで仕事もしなきゃいけないから変にギクシャクはしたくないけど…


でも…」



そう言った後、新井課長は言葉に詰まりながらも照れたように笑って私を見つめる。