「体調が良くない。気持悪くて、お腹が凄く痛い。」
「大丈夫ですか?」

私は彼に聞いた。
でも、帰ってきたのは

「○○○ちゃんは体調大丈夫?移しちゃったかもしれない。」
「私はどうしても頭痛が治りません。...そんなことより!私より自分の心配してください!」

彼は自分より私を心配してくれた。
嬉しい、嬉しいけど...。
そんな彼は嫌いで好き。

だって、絶対に自分の方が体調悪いって分かってるはずなの。
なのに自分より私の心配だった。
私は学校には行けるけど彼は行けない。
それほど体調の差が出てる。

あぁ、嫌いだ。

嫌い。
嫌。





私の誕生日プレゼントにはどこか連れてってくれる。

「午前中からがいい?それとも午後から?」

そんなの決まってる。
すぐにでも午前中からがいいって答えたい。
少しでも長く一緒にいたい。
でも、そんなことは絶対に言えない。
彼を困らせたくない。
だからわたしは...

「○○くんが楽なほうでいいよ。」

でも、彼はずるいから、

「もし俺が当日倒れたらどうする?」

私の返事を楽しんでる。
私は彼が倒れたらきっと、泣いちゃう。
泣いて、何も出来ないかもしれない。
かろうじて周りにわかるくらいに叫ぶかもしれない。
心配になって病院まで付いていくかもしれない。

だけど、きっと思い知らさられる。
彼は、私の彼氏じゃない。
私は、彼の彼女じゃない。
そんなことは知ってる。わかってる。
だから、私はこう答える。

「一瞬かたまるかもしれません。」

きっとこれが正解。
いや、私の中の正解。
こんなことばっかり考えてる自分が嫌い。



優しい彼が嫌い。
ずるい彼が嫌い。
考える彼が嫌い。

でも、好き。
優しい所も、ずるい所も、考えてくれる所も。

何が嫌いかなんてわかってる。
素直になれない自分が一番きらい。

「会いたい?」
って聞かれて
「会いたい」
って答えられるような人になりたい。

「午前中からがいい?午後から?」
って聞かれたら
「一緒にいたいから午前中からがいい」
っていえる人になりたい。



人は嫌いって言うことはすぐ出来る。
でも、好きって言うことはなかなか出来ない。


人間って嫌いだなぁ。