母に家の倉庫の整理を頼まれて僕は、休日に倉庫の物を全て庭に出し要らない物とまだ必要な物とを分けていた。



明らかに数回しか使ってないダイエット器具や古い漫画なども出てきて懐かしかったり苦笑いしたりしながら、整理していた。


その中に埃を被った小さな箱が出て来てなんだろうと開けて見ると懐かしさと共に苦い想い出が甦ってきた。


スニーカーの箱に入っていたのは覆面だった。


黒の布で作った覆面で目の部分と鼻の部分と口の部分が開いていて布を二枚に縫って作られていた。


額の部分にNとマジックで大きく入っていたが、今見ても格好良い物ではなかった。









これを使ってたのは、随分昔の子供の頃小学三年生だった。