ーーーピヨピヨピヨ…
小鳥のさえずりと共に、俺は眠りから覚めた。
今はきっと早朝だ。
肌に感じる空気が少しだけ冷たい。
「…ハァ……」
夢の中で鷹目の声を聞いた。
久しぶりだった。
『世界を見ろ、兎ーーー』
どうしてその言葉を俺に訴えてくるのか、本当にわからない。
何が言いたい、鷹目ーーー。
「ジョンさーん!!」
「っ!?」
ふと聞き覚えのある声が目の前からして、俺は思わず体を起こした。
「ゴンッ!」
「うっ!」
「痛っ!」
と、途端に頭にぶつかる石のような固いもの。
「い、痛いですよジョンさーん!」
「ーーーガイドン!?」
それはーーーガイドンの頭だった。
どうしてガイドンがここにいるんだ!?
「そっすよジョンさーん!
靴屋が燃えちまったのを見て、昨日は一晩中ジョンさんのことを探したんですよ!!
いやー生きててよかった!!
本当によかった!!!」
ガイドンの声はいつも以上に大きく、そして臭いもいつも以上にキツい。