ーーー古びた建築物が両脇に佇む。




砂煙りの舞うこの一本道を、俺と相棒は歩いてゆくーーー








「ーーー兎(ウサギ)ちゃん」



「なんだ」



「前方10km先に敵かくにーん。全部で13人だ。
そのうち7人が銃、残りの6人が短剣を持っている。ーーーちなみに一番左のおっさんはイチゴちゃんパンツだ」



「余計な情報は口にするな、鷹目(タカメ)。
集中力が切れる」



「はいはーい」




鷹目はそう言うと、頭に乗せたシルクハットを被り直した。





「世の中残酷さだけじゃ生きていけないと思うんだけどねぇー兎ちゃん。
もっとジョーキーに生きなくっちゃ」



「分かったから黙っとけ、鷹目」



「ほーい」







前方、10km先に敵13人。





ーーーさて、どうやって殺そうか。