ケータイ小説 野いちご

Number10.....?

オレの今

緊張の一瞬。
(ここで負けたら1年のみんなの戦いを無駄にしてしまう…。)
俺は世界クラブ1位を決めると言う大舞台のピッチに立っていた。
(大丈夫…。こんなキーパー対したことないさ。俺はあの名勝負を体験したのだから…。)
俺は心を落ち着かせ、空へ拳を突き上げる。
5秒くらい経っただろうか…静かに腕を下ろすと目を開く。
そしてボールを見つめた。
会場にいる全員が俺に−ボールに視線を向けている。
ピーッ
ついに笛が吹かれた。
息を止めて、俺は思い切り左角に蹴った――――。






―やりました!
――ついに初優勝!!
―――遅咲きのエース19番が――――やってくれました!!
―――試合終了です!!!!!

クラブ専属ディスクジョッキーが興奮しながら場内へアナウンスを入れる。

俺は深く息を吐き出すと、両手の親指を立て、肩からユニフォームのナンバーを指さした。
その刹那、チームメイトがピッチへ集まり、みんなもみくちゃになる。
サポーターもスタジアムが割れんばかりの歓喜の声を上げている。
俺は近くの選手と抱き合い、サポーターにもお辞儀をした。

表彰式も終わり、チームメイトとピッチを一周したあと、俺は世界のクラブ1のメダルを空へ高々と突き上げた。
すると、チームメイトやサポーターも突き上げ始めた。
(…なぁ…。お前にも見えたか?俺は次会うまでにPKの練習を沢山積むから…、待ってろよ…)
静かに目を閉じるとアイツはグローブをはめて俺を見据えている。


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