これは、夢物語なんかじゃない。

ましてや、作り話なんかでもない。



あれは、間違いなく
僕の中で現実だった。



どんなに否定されようとも、どんなに笑われようが

あの、夏は。




あの夏だけは。




夢なんかでも
幻なんかでもなかった。





そう、君に焦がれて
君を好きになった僕の想いも

淡い蜃気楼のような
そんな生温い気持ちなんかじゃなかったんだ。





あの夏。

君に、魅せられた夏。





終わらないで、と
願ったあの夏は


君と僕の、たった一つの恋物語。