【莉乃side】


「ちょっといい加減にしてくれる?」


私、雪森莉乃はさっそく昨日の男

野上賢人に振り回されていた。


「そんでよ~!メールしたって無視だし

一緒に学校行くのも無理だって言われたんだぜ?ひどくね?

そこまでする必要ねぇよな?」


昼休み、私をこの屋上に呼び出して来て

何かと思って来てみれば


聞かされるのは例の彼女に対する不満。


私はあんたにも会いたくないって言うのに!


「私、ヒマじゃないんですけど」


「あ?ヒマそうにしてたじゃん。勉強なんてしねぇだろお前」