【未玖side】


「はぁ……」


私はため息をつきながら、帰り道を一人

とぼとぼ歩いていた。


「有川くん……怖かったな……」


今日、賢ちゃんと無理やりだけど別れた。


ずっと前から言おう言おうと

決めていたその言葉は


やっと今日、伝えられたんだけど

やっぱり賢ちゃんはOKしてくれなかった。


分かってた。

きっと賢ちゃんは嫌がるって


だけど、こんな形でずっと付き合うのは

絶対にダメだって思ったから―。