【潤side】
ショートカットの女子の手を
強引に引き屋上を出ていく僕。
しかし、僕はこの彼女の名前を知らない。
「あ……っの!ちょ……」
戸惑っている彼女の声を後ろで聞きながらも
奥の階段までやって来ると
僕は足を止め、彼女のことを見た。
「早……っ、いで……す」
そんなに早足で歩いたつもりはないのに
息を切らしている。
どうやらノロいタイプだと僕は眉をしかめた。
「あの……」
そして呼吸が整うと
そいつはもごもごと口を動かした。
…………。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…