ケータイ小説 野いちご

キミノカケラ〜群青色の空と君と〜

透明の雫と闇夜


◇◆◇


狭く薄暗いトイレの個室のドアに背中をトンと預ける。


特別棟三階の一番端にある女子トイレ。
ここは生物室や化学室がある階で、授業がない限り滅多に人は来ない。


六時間目の今は、最悪なことにどのクラスもこの階で授業はないようで静まり返っていた。



五時間目が終わると、すぐにコウノ達にここに連れて来られた。


笑いながら一番奥の個室に押し込められると、ガタガタと物音が聞こえ、あっという間に去っていく足音。


何度か開けようと試みてみたけど、外に何か置かれてるみたいでビクともしない。


はぁ、とため息を吐き、洋式トイレの蓋を閉めて座る。


まだ閉じ込められただけで良かったかもしれない。
トイレの便器の中に顔を押し込められたりしないだけマシだ。


いつ出れるかわからないけど、今日中には誰か来るだろう。


私はただ時間が過ぎるのを待つしか出来なかった。




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