家に帰ってからあたしはすぐに亜耶にラインを送った。


しかし、《無事に帰ったら連絡すること！》というメッセージにも既読は付いておらず、あたしは肩を落とした。


一体亜耶になにがあったんだろう……。


そう思い、メッセージを送ったあとすぐに電話をかけてみた。


しかし、耳元で何度も呼び出しのコールが鳴るばかりで亜耶が出る気配はない。


何度かかけ直してみたけれど結果は同じで、あたしはスマホをテーブルの上に置いた。


亜耶はちゃんと家に帰ったんだろうか？


もしかしたら今頃亜耶は家族と一緒に警察に行っているかもしれない。


友達には言えなくても、家族に言えるかもしれないし。


「菜月、ご飯は？」


お母さんに声をかけられあたしは力なく立ちあがった。


亜耶の事が心配で食欲なんてない。


だけどずっとスマホの前で待機しているワケにもいかず、あたしはダイニングへと向かったのだった。