なぜ、今、ここにいるのか。


「アヤ、緊張してる?」


なぜ、今、顔を赤らめて彼と向かい合っているのか。


「…う、うん……」


消え入るような声を出すのに、裏返る。
そんな私を見て、彼は屈託無く笑う。




ーーーー…
ーーーーーー…


あの後…
ナツキが大袈裟に仲直り出来て良かったね。と、抱きしめてくれた後…

「じゃあ、そろそろ絆深めないと」

え?と、静止した後に顔の温度が急上昇した。


前にナツキに言われた
ーー…『もうやった?』
ーー…『絆深まるよ』


「や、やんないよ!」

思わず張り上げた声が教室に響いた。
クラスメイトは一斉に私を見たから、余計に恥ずかしさが増す。


コバ、きっと我慢してるよ。聞いて見な。
そう言って、ナツキは授業の準備を始めて…