「うわあああああああ」



ただいま全速力で廊下を駆け抜けております。



「うおっ、結芽!?どうした!?」



たまたま曲がり角で出くわしたオタケにあたしは飛びついた。



「オタケええぇぇえ終わったよ恋物語終了したよおおおおおお」



「は?何よ?何だって?」



泣きそうになりながらオタケにしがみつく。



『さっさと泣き出せばいいのに』


なぜそう言ったのかわからないがここで泣き出すと櫻木先生の思惑通りになってしまうからあたしは必死に唇を噛み締めた。



「何がキラッキラスマイルだ!?困り顔が可愛いいい!?ワンコ!?しねええ自分!!」



「ちょっ!?何よ?結芽!?」



出逢って1時間ぐらいで色々バカみたいに暴走して。

都合のいい妄想して…



『何、教師相手に夢見ちゃってんの?』



「あああああ!!誰か屋上から突き落としてくれえええ」