『ふぅ...俺が持ってきたものはこんなものか...』



















『ま、長居する必要もないからそろそろ行こう』














竜が斎藤の部屋を出て


出口に向かって歩いていく











そこで沖田が通りかかった







沖「...ねぇ竜、何処に行くの?」













『...ちょっと散歩にな』


沖「...そんな大荷物で?」


『そんなに多いか?』


沖「いつもの君にしてはね、それに怪我もしてて護衛も付けずに散歩に行くなんてどうかしてるんじゃないの?」


『良いだろ別に』


沖「それにさ、何で刀なんて持ってるの」


『...これは俺の刀なんだから別に持ってても良いだろ?』


沖「それは一君が預かってた筈だけど?」

















『...許可もらった』


沖「ふーん、散歩に行くから?」


『...まぁ』



























沖「そんな見え透いた嘘なんて僕に通じると思うの?」


『思ってないな』


沖「...だったら本当の理由をいいなよ」

























『...それよりお前は土方に呼ばれたんじゃないのか?』


沖「そうだけど、そんなのほっとけばいいよ」


((...いいんだ))


沖「ねぇ、話を反らさないで」


『あ、そうだ、チェロのことよろしくな』


沖「竜!」


『悪いな、チェロのこと世話をできなくて...』


沖「ねぇ!竜は知ってるでしょ!?掟を!」


『知ってるよ?だから何?』


沖「僕は君を切らなきゃいけないんだよ?」



『...俺は散歩にいくだけだ』


沖「いつ戻ってくるの?」


『...一通り調べ終わったら...かな?』


沖「...今日中に戻って来なかったら新撰組は君を探すよ?」


『それで見つけ出して殺すって?』


沖「...」


『ふっ、まぁそれでもいいさ』








沖「...竜.........戻って来てね」





『...じゃあな』












竜はそれを言って


屯所から出ていった







































沖「.........竜の馬鹿......」