恋をしてそいつに溺れ、
何が楽しいのか私には分からん





恋愛小説によく書かれている言葉、

 
___君を好きになって世界の色が変わった

___君を見ていると胸が苦しい








実にくだらない






あんな皮肉でドロドロでそんな物を皆はムシャムシャと美味しく食べているのだ








実に気色が悪い








パタンッと静かに恋愛小説を閉じて、手元にあるチョコレートに手を伸ばし、 綺麗に装飾された真っ赤なチョコレートを光に翳した





「くだらない」







口に含んだ洒落たチョコレートは綺麗に溶けてゆく








「不味い…」






激がつくほど、甘いチョコレート、こんなチョコ初めてだ











「最悪…」









こんなチョコレート二度と食べるもんかとゴミ箱に思いっきり投げた