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「いっけぇー!ムサイー!」

「腹に一発入れろー!!」



メンバー専用部屋に響き渡る叫び声。



「ムサイー!今だ!!そこで一発蹴り入れろー!いよっしゃー!!」



その叫び声の中で一番大きいのは現役女子高生であるあたしで。


そんなあたしに最初は吃驚していた皆も、今じゃもうすっかり慣れていて、一緒になって叫びまくっている。





「りーのーちゃーん」



……ん?


必死で応援してる中、あたしの陽きゅんレーザーがピンッと反応。


拳を上げたまま振り返ると、ドアの間から陽きゅんがにょきっと顔を出していた。



「陽!陽もプロレス見ない!?ムサイ超カッコいいの!」



目が合った陽をちょいちょいと手招きして呼び寄せると、


「プロレス見る!」


一つ返事で駆け寄ってきた陽。


実は陽も大のプロレス好きなのだ。


っていうか、もろあたしの影響なんだけど。



「よっしゃー!陽、応援しまくるぞー!」

「おー!」


陽が加わった事によって更にヒートアップしたあたし達は、リビングが揺れるぐらい叫びまくり、終いにはリビング中央にリングまで作ってプロレスを開始。