小屋を追い出された私は行くあてもなくトボトボと森の中を歩いていた。
本当に私、行くところがないんだ・・・。
そう気づくと同時に、強い孤独に襲われる。
「自分で望んだのに・・・」
おばあちゃんたちの迷惑になりたくないからって。
だから、私はここに来てしまったんだろうか。
そう言えば、そう願ったのは拝殿だった。
そのせいなのかな?
こんな時だけ願いを聞き届けてくれるなんて・・・。
酷いよ。
「あれ・・・?」
気づけば少し開けた場所に来ていた。
そこには小さな祠が建てられている。
「こんなところに・・・」
私はそっと近づき、前にしゃがむと静かに手を合わせた。