「ごめん・・・。ごめんね・・・。私のせいで・・・」



私は何度も謝りながら、鬼羅の肩に包帯を巻いていく。
私のせいで、ケガをしてしまった。
私の、呪いのせいで・・・。




「お前のせいではない。いちいち謝るな」

「だって・・・っ」




ポロポロと溢れる涙。
胸が痛いよ。
苦しくて、悔しくて。





「俺は、人間とは違う。だから、これくらいの怪我、大したことではない」

「う、うん」

「わかったらその涙をひっこめろ。めんどくさい」



眉を顰めふいと顔をそらした鬼羅。
私は涙を腕でごしごし乱暴に拭う。
もう泣かない。

悲劇のヒロインは、やめるんだ。




「鬼羅・・・。私ね」