律side




桜の蕾が少し膨らみ始めたこの季節。




「…………まだまだ咲かないか」



窓から外の桜を見つめた。






翼「もうちょっと気温が上がってからだろうな、桜が咲くのは」


「……そうだね」









冬の寒さがいつの間にか遠退き、
春の日差しが心地よい。




そんな穏やかな季節に、待望の日は訪れた。













翼「…………可愛いな」





翼は腕の中の我が子を見つめる。

スヤスヤ眠る小さな命。









「……親バカになりそうだね、翼」



翼「……………否定出来ない」






なんて翼をからかうけど、
確かに可愛くて仕方ない。