律side




「パパが翠嵐の初代総長だったの?」


准「……まぁ、な、」


ある日の昼、
のんびりパパと過ごしていたあたしに教えてくれたちょっと昔の話。





准「……桜花と翠嵐はな、この辺りの治安を安定させるために作られたんだ。俺ともう一人、桜花の初代総長で………」


「……ずっと気になっていたけど桜花の初代総長って誰なの?」



総会のときも見たことがない初代総長。

果たして実在するのか……
というレベル。

先代も皆、初代のことを知る人はいない。









准「あー、あいつか………」



昔を思い出したのか、パパは懐かしそうに微笑んだ。



「…………」




准「………会ってみるか?」



「えっ!!会えるの?」



准「…呼んでやるよ」