えーと、一体どういうことなんでしょうか?



「えっと、それ違う、わたしのじゃない」


「うん、そうやってごまかすだろうと思ったよ。でもね、僕はこの婚姻届が
君が落としたのだって知ってるんだ」



必死に隠しても、仕方ないのかな?
正直に白状するしかないのかな?



「ど、どうして私が落としたって分かるの?」


「うん、まず一つ目はね、この印鑑だよ」


印鑑?言われて指をさされた個所をよく見る。

確かに雪村の印鑑。
しかも我が家が代々使っている印鑑だ。



「それに二つ目。僕の係は何だと思う?」


「中条君の係?」