月奈が身をよじって抵抗する。


だけど俺は手を止めなかった。


上から順番にボタンをひとつずつ外して行く。


抵抗する月奈を良が抱きしめるようにして押さえている。


良は苦痛に表情を歪めながらも、徐々にあらわになって行く月奈の肌に頬を赤くしていた。


そして月奈の上着のボタンをすべて外し終えた時、良が小刻みに震えていることに気がついたんだ。


「おい、どうした?」


そう声をかけると、「やっぱり、無理だ……」と、良が左右に首をふったのだ。


いまだに強い表情を崩さない月奈に対し、良は目に涙をためている。


まじかよ……。


「僕にはできない」


「おい、離すなよ!!」


俺がそう言うのもむなしく、良は月奈を拘束している手をダラリとたれた。