「宮崎、今何球投げた?
宮崎。おい、宮崎!」


「は、はい!えっ......と、三十球くらい?」



翌日。
相手校での練習試合の最中に、高田先生にピッチャーの投球数を聞かれて適当に答える。



「何が、ぐらいだ!いったい何を見てたんだ!
しっかり数えておかないか!」


「はい!すみません!」



試合のスコアも書かなきゃいけないマネージャーがピッチャーの投げた数もわからないようじゃ、怒られるのも当たり前。


何を見てたか?
ショートを守るキャプテンにみとれていた、なんて口がさけても言えない。


ああ、手で汗をふく姿もかっこいいなぁ。